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杉野 光

山香温泉を再発見!シンポジウムを7月6日(土)に開催しました!


山香温泉風の郷の八角堂にて、約90名の方々に出席いただき、盛会裏に開催しました。


この温泉は、従来から多くの成分を高濃度に含む、他に類を見ない泉質であることが知られています。しかしながら、それを知っているのはごく限られた人で、この地域の人も含め認知度が低い状況です。


そこで、この温泉の価値や魅力を広く再認識してもらい、さらに含まれる成分を有効活用することで、その魅力を地域の魅力へ繋げていきたいとの思いから、シンポジウムを開催しました。


まず、発起人代表江藤代表幹事の挨拶とプレゼンテーションのあと、来賓挨拶として杵築市永松市長と大分県東部振興局の佐藤局長にご挨拶いただきました。






そして、1部として3人の先生にご登壇いただき、技術プレゼンを行っていただきました。


①レアメタル技研(株)の吉塚社長から、リチウム回収技術の発表をしていただきました。

山香温泉はリチウム濃度が高いので、抽出製造するにあたっての採算性が取れる可能性があるとのことで、実証装置を設置してチャレンジしたいとの、お話をいただきました。


②千葉大学の戸丸准教授から、塩分年代推定技術のお話をいただきました。

地下の塩分を多く含み、かつヨウ素(藻類、有機物)を大量に含んだ堆積物に流れ込んだ地下水が、地上に噴き出しているとのことで、そのヨウ素(129I)の濃度を測定することで、塩分の年代を推定することが出来るとのことでした。それは、2500万年~5500万年前と推定されるとのことです。山香温泉を対象に、今後詳細な調査を進めたいとお話をいただきました。


③北九州市立大学の柳川准教授に、メタン菌培養技術の発表をしていただきました。

山香温泉には、多くのメタン生成アーキア(メタン菌)が存在していることが分かっているとのことで、数年前から研究を進めているとのことです。温泉試料+有機物+嫌気状態で、メタン生成アーキアを増やすことが出来ることを確認したそうです。まとめとして、「山香温泉での生物学的メタネーションは地産地消に適している」との、前向きなご発言をいただきました。




休憩を挟んで2部として、4名の方にご登壇いただき

「山香温泉の魅力を地域の魅力へ」をテーマにトークセッションを行いました。


登壇いただいたのは、東海大学 斉藤教授、大分大学 鶴成教授、(株)産学連携機構九州 前田社長、杵築市

興田副市長です。





◆山香温泉の魅力について、斉藤教授は「風の郷」は世界オンリーワンの珍湯、極上名湯であり、飛び抜けて個性的な超高級ワインのようなものとお話いただき、山香在住の鶴成教授からは、地域の宝ものであり、無くてはならないものとのお話をいただきました。



◆風の郷ができるまでの苦労話を、興田副市長にしていただきました。人口減少を少しでも食い止めたいとの思いから、地域会社の立ち上げ、そして風の郷の温泉開発に取り組まれたようです。温泉は700m掘削して一度出たが温泉が2週間でかれてしまい、さらに掘り下げ、1500mでようやく出た温泉が異臭がひどく使えない状況で、非常に悩んで近所のお宮にお参りを行っていたところ、それまで空気を入れて押しあげていた温泉が自噴しだして、尚且つ臭いもかなり少ないもので、ようやく風の郷の施設開設ができたとのことでした。

 

◆「山香温泉有効活用研究会へ期待するもの」をそれぞれにお話しいただきました。

 興田副市長は、含まれる成分を本当に価値のあるものにしてほしい。

 前田社長は、この温泉とその周辺の地域や施設との繋がり、面的広がりのある取り組みをしてほしい。

 鶴成教授は、地域の宝を有効に活用してほしい。

 斉藤教授は、「湯の個性」での勝負と、「温泉の機能的利用」での勝負を山香温泉の「車の両輪」として振興を図ってほしい。


最後に、クラウドファンディング への支援のお願いを事務局から行いました。





八角堂でのイベントの終了後に、四季の間にて6枚の

ポスターによるポスターセッションを行いました。


①リチウム回収技術    

②塩分年代推定技術   

③メタン菌培養技術

④海水濃度差発電デモ機による実証(山口大学 比嘉教授)

⑤山香温泉有効活用研究会 

⑥山香地域紹介

 


多くの方々にご出席いただき、本当にありがとうござました。

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